センシメディアをBiomatic VDCS で使用すれば、増殖程度がグラフで把握できます。添加した試料は液体培地の組成の一部になってしまいますので、菌の増殖に影響を与えますが、グラフでその影響を確認できることは、たいへん便利です。ポリフェノール(タンニン、カテキン、など)は植物の"免疫機構"とも言われていて、植物由来の食品には抗菌性を示すものが少なからずあります。ココアも抗菌性があると言われていることから、グラム陽性菌のサルモネラとグラム陰性菌の黄色ブドウ球菌について低濃度のココアが示す効果をグラフで表示してみました。
ココアのサルモネラに対する抗菌効果
次のグラフが示すように、グラム陰性菌であるサルモネラの増殖は、培養液中のココア成分が1%から2%に増加することに応じて抑制されることが明確に分ります。
ココアの黄色ブドウ球菌に対する抗菌効果
次のグラフが示すように、グラム陽性菌である黄色ブドウ球菌の場合は、培養液のココア成分が1%から2%に増加すると増殖が全面的に抑制され、3%を超えると菌数に応じて殺菌されることがよく分ります。
※ MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)も増殖が抑制されています。