微生物試験は、嫌気性菌、好気性菌に係わらず、生菌がいないことを確認するために実施されてきました。
100年以上も前に、細菌学者コッホが確立したと言われている寒天培地を使用した微生物検査は、生菌を検出するために一番良い方法として現在も使用されています。マイクロコロニー法(タイムラプス解析の基づく)を採用したμ3D装置(AutoScanner)は、寒天培地を「生菌検出センサー」として採用していますが、センサーとしてのこの寒天培地の性能は、検出対象菌を100%検出するものである必要があります。
大腸菌群陰性試験を例にとれば、多種類から成る大腸菌群の全てが陰性である必要がありますので、培地中に存在する全ての菌種が100%回収する性能の培地が「生菌検出センサー」として求められるのです。
μ3D装置は、寒天培地をセンサーとして使用していますので、「標準菌株」を使用して、逆に、性能評価試験下にある寒天地が、添加した標準菌株を100%培養して検出できるかをグラフで確認できるのです。このようにして性能確認された寒天培地を使用して、一番検出の遅いコロニーの検出時間をプロトコル時間として設定すれば、この時間まで何も検出しなくとも無菌試験の全自動計測ができるのです。無菌と偽陰性は、異なるのです。