センシメディア法は、機器がなくても正確に1微生物を検出できる定性試験用の検査キットとして開発されています。
検査キットの特長
センシメディアは、装置を使用せずに微生物汚染をより迅速に検出するための検査キットです。
Biomatic VDCSは、全自動検出のために提供されています。
微生物の存在を検出する方法として、微生物が増殖する代謝過程において産生するCO2を検出することは、信頼性の高い方法として広く採用されています。
呈色反応方式の検査用具はこのCO2を検出要素としていてキャップ付の試験管に液体培地を入れ、CO2センサーを一緒に封入した滅菌済の使い捨て検査キットです。キャップを開けて試料を添加し、キャップを締めてインキュベータで培養するだけで、高感度で確実な生菌検出が簡単にできます。
センサーは、CO2を一定量吸着し、吸着量が閾値に達した時点で、その色が濃紺色から黄色に比較的短時間(約1時間程度)で変化します。培養は24時間などの時間になりますので、1時間の反応はデジタル反応と同等になり、判定がたいへん容易です。
微生物繁殖時間計測用インキュベータ
全自動迅速微生物検出装置 Biomatic VDCS
微生物の検出判定はこの検査キット自体が行いますが、陰性時にはCO2センサーの色は濃紺色で光を透過せず、陽性になると透明感のある黄色になり、光を透過するので、センサーをモニターする検出機構は極めて単純なものでよいことになります。
微生物増殖グラフ
微生物の増殖程度はBiomatic VDCS 全自動 迅速 微生物検出装置などで希釈系列試料の反応時間データを収集すれば、数値化ができ、グラフで表現することができます。微生物の検出には機器は必要ありませんが、検出を自動化して検出時に自動通報して欲しい場合は、たいへん便利です。
グラフの縦軸は、試料1ml中に微生物が何乗の濃度でいたかを示しています。横軸は、試料1mlを添加したセンシメディアが反応した時間を示しています。
グラフ線の茶色の四角い点でその菌濃度に対応したセンシメディアの反応した時間が分かりますので、1ml中の菌濃度が高ければ高いほど、検出が速くなることが分かります。
このグラフ直線は近似値線ではありますが、実測点がほぼこの直線に接しています。また、この特性は、希釈系列の試料を使い、たった1回の試験で得られたものですので、センシメディアがシステムとしての精度が良いことが分かります。